海藻と長寿の関係
アメリカでは海藻に含まれるフコイダンの癌(がん、ガン)治療効果が明らかになって以来、
本来は海藻をほとんど食べなかったアメリカ人が意識的に海藻を食べるようになりました。
そして現在ではアメリカのスーパーマーケットにおいては10種類にもおよぶ海藻が並べられているのです。
この現象はアメリカ人がフコイダンに対する癌(がん、ガン)治療効果を認めた結果、起きた当然のことでした。
アメリカ以外では特に日本において海草類を多く食べているのは長寿県で有名な沖縄県です。
それでは沖縄の人が一体どれくらいの海藻を食べているかというと、東京の人が食べる量の約5倍であり、平均は634グラムでした。
長寿県で知られる沖縄の人の平均寿命は、女性が85歳で全国1位であり、男性の場合は77歳で全国4位です。
その理由のひとつとしては沖縄の人が海藻を多く食べていることをその道の研究者達があげています。
そして死因の三大死因である癌(がん、ガン)、脳卒中、心臓病による死亡率は、沖縄の場合は三大死因の全てにおいて全国最下位でした。
あと、食用としての海藻類の健康効果には高血圧や便秘の改善などがあります。
塩分の取り過ぎは高血圧の原因のひとつとしてよく知られていますが、実は海藻に含まれるアルギン酸は、塩に含まれるナトリウムと結合しやすい性質を持っているのです。
つまりアルギン酸は腸でナトリウムと結合し、ナトリウムと一緒に体外に排出されやすいため、塩分の吸収を抑える結果として高血圧に効果があるというわけです。
それから海藻に含まれる水溶性食物繊維の働きにより便秘に対する効果が期待できます。
乾燥した海藻の場合、食物繊維が30~60%を占め、その食物繊維が腸内環境を整え、便をスムーズに排出しやすくするわけです。
さらに、海藻類に含まれるビタミンやミネラルは油と一緒に摂取されると吸収が高まるといわれています。
しかし生活習慣病にとっては油の過剰摂取は問題ですが、便秘症の人にとっては海藻の食物繊維と油を同時にとることで便秘を改善する効果があるといわれています。
それから海藻は髪の毛を健康にする効果があるといわれています。
その理由は海藻類にはヨウ素が豊富に含まれており、毛髪にとってヨウ素はタンパク質と並んで重要な構成物質となっています。
従って海藻の摂取により、海藻に含まれるアルギン酸が頭皮の血行を促す働きで頭皮を育む髪の毛の健康に効果があるというわけです。