高血圧の治療

高血圧患者の多くは自覚症状がなくて日常生活も問題なく過ごしている軽症高血圧の人達です。

通常、血圧を下げる治療には薬物療法と非薬物療法がありますが、軽症高血圧の患者は合併症が何もないため、3ヶ月以上の非薬物療法を試みて、それでも血圧が下がらない場合に降圧薬を使用する薬物療法を行います。
そして重症の高血圧患者でも薬物療法に非薬物療法を併用して進めることが大切なことです。

(1)非薬物療法

非薬物療法の主なものには食事制限、飲酒制限、肥満解消のためのカロリー制限、運動療法などがあります。
食塩制限による降圧効果は食塩感受性高血圧では、より顕著に現れます。
飲酒は研究によって高血圧の発症への関与が認められています。
そして肥満は高血圧以外の病気の危険因子ともなりますので減量することが大事です。
運動には降圧効果がありますが、カロリー制限と併用することで減量にも効果があります。
このような非薬物療法は高血圧以外の成人病予防にも効果があります。
非薬物療法のなかで、最も降圧効果が期待できるものはカロリー制限による減量と食塩制限ですが、
運動もかなりの効果が期待できます。
そして飲酒制限においては24時間血圧はそれほど下がらないようです。
食事に関してはカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルは不足すると高血圧を招き、逆に多く摂取することで血圧を下げる効果がありますし、それ以外では魚油や食物繊維も血圧を下げる効果があります。

非薬物療法の基本は以下のとおりです。

*体重減量
*食塩制限
*アルコール制限
*運動をする
*禁煙
*高脂血症、糖尿病のコントロール
*ストレス解消

(2)薬物療法

高血圧に対する有効な降圧薬は戦後になってからですが、その後もさまざまな降圧薬が開発されてきました。
主な経口降圧薬の種類には利尿薬、カルシウム拮抗薬、ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬、交感神経抑制薬、末梢血管拡張薬などがあります。

*利尿薬・・・腎臓に働いてナトリウムの排泄を促進して尿量を増やすことにより血圧を下げる。

*カルシウム拮抗薬・・・血管の収縮を司る筋肉はカルシウムの増加をその刺激として受取り、血管拡張作用を起こして血圧を下げる。

*ACE阻害薬・・・血管は肺に多く分布するアンジオテンシンという物質により血管収縮作用を起こすため、これを阻害することで血管を拡張し、血圧を下げる。

*交感神経抑制薬・・・交感神経を抑制することで血圧を下げる。

*末梢血管拡張薬・・・血管の筋肉を直接拡張させることにより血圧を下げる。

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