高血圧の診断
高血圧の診断には高血圧が疑われる全ての人に対して行われるスクリーニング検査というものがあります。
この内容は問診、診察(血圧脈拍測定、視診、聴診、打診、触診)、尿検査、血液検査、眼底検査、心電図検査、胸部X線検査などです。
一般的に血圧値の評価は年齢によっても異なります。
若い人の場合は収縮期血圧が160mmHg以上になると降圧薬を服用するのが一般的ですが80才以上の高齢者だと収縮期血圧が170~180mmHgになっても降圧薬服用の対象とはならない場合も少なくないのです。
高齢者の場合はムリに血圧を下げ過ぎると重要臓器の血流が低下しかえって脳の血管などに障害を起こす危険性があります。
高血圧の適切な治療方針決定の大前提として、その人の血圧値を的確に評価することが必要となります。
高血圧の90%以上を占める本態性高血圧が起こる原因には神経性因子や体液因子など、さまざまな因子が複雑に絡み合っています。
それゆえ、この因子があるからといって本態性高血圧だとする診断基準はないのです。
この場合は原因が明確な高血圧、つまり二次生高血圧を否定することによって本態性高血圧と診断します。
高血圧の鑑別診断の進め方は以下のとおりとなっています。
(1)問診
高血圧の発見年齢、高血圧の程度と経過、腎疾患の既往、服用薬の有無、高血圧の家族歴など
(2)臨床症状チェック
頭痛、動悸、発汗、体重変動、視力障害、多飲・多尿、四肢脱力・麻痺、乏尿、頻尿、夜間尿、発熱、排尿障害などの有無など
(3)現症のチェック
浮腫(むくみ)、満月様顔貌、中心性肥満、脈拍の左右差、血圧の左右差および上下肢差、血圧の程度と体位変換による変動、腹部腫瘤や血管雑音の有無など
(4)諸検査
①一般検査尿検査・・・尿検査(蛋白、糖、沈差、培養、NAG、BMG、VMA、17-OHCS、17-KS)
②血算(貧血、多血の有無、白血球数)
③血液生化学検査(総蛋白、アルプミン、総コレステロール、中性脂肪、GOT、GPT、ALP、尿素窒素、クレアチニン、BMG、尿酸、血糖、電解質)
④胸部X線、心電図、眼底所見
(5)特殊検査
①腎機能検査(レノグラムFishberg濃縮試験、GFR、RBF、IVP)
②内分泌学的検査(血漿レニン活性、血漿アルドステロン、コーチゾール、カテラミン、ACTH、成長ホルモン、TSH、T3、T4濃度、左右腎静脈血中レニン活性、左右副腎静脈アルドステロン濃度)
③形態学的検査(腎、副腎のエコーとCT、腎動脈撮影、副腎静脈撮影、I-MIBG、シンチグラム、腎生検)
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