糖尿病の予防と治療

検査の結果、糖尿病境界型と診断されたら直ちに自分自身の生活習慣を見直す必要があります。

2型糖尿病は遺伝的要因に加えて栄養の過剰摂取と運動不足による肥満、特に内臓脂肪の蓄積いわゆるメタボリック症候が大きく影響してきます。
そこで、2型糖尿病に対する予防対策としては以下のふたつがあります。

(1)食事をコントロールしてカロリーの過剰摂取にならないように注意する。

(2)可能な限り、毎日あるいは最低でも週3回以上は運動を行い体の代謝レベルを高めてインスリン抵抗性を改善すること。

具体的には栄養バランスの取れた食事を適量食べて毎日30分程度のウォーキングを続ければ糖尿病の発症を予防できるといわれています。

糖尿病の治療には以下の薬物療法や食事療法、運動療法があります。


1.薬物療法

薬物療法の場合、経口治療薬とインスリン注射がありますがインスリン注射による治療は糖尿病に対する薬物療法の最後の切り札とされてきました。
確かにインスリン注射による治療がもっとも重要な薬物療法のひとつであることは間違いありません。

特にインスリンの分泌がなくなる1型糖尿病には不可欠な治療法となっていますが2型糖尿病にも使用されます。
通常、2型糖尿病においてはインスリン以外の経口糖尿病治療薬を使うのが一般的ですが、経口糖尿病治療薬は食事療法や運動療法を適切に行っても高血糖が改善できない場合に使用されます。

経口糖尿病治療薬の主なものは以下のとおりです。

 *αグルコシダーゼ阻害薬・・・・・・小腸での糖質の吸収を遅らせて血糖値が急激に上がらないようにする。

 *スルホルニル尿素薬・・・・・・・・膵臓のランゲルハンス島にあるベータ細胞に働きかけてインスリンの分泌を促す。

 *フェニルアラニン誘導体・・・・・・膵臓のランゲルハンス島にあるベータ細胞に働きかけてインスリンの分泌を一時的に促す。

 *ビグアナイド薬・・・・・・・・・・肝臓に働きかけて糖の合成を抑えたり、肝臓に蓄えられている糖が血液中に放出されないようにして血糖値が上がるのを防ぐ。

 *インスリン抵抗性改善薬・・・・・・細胞の表面にあるインスリンを受け取る分子の働きを活発にしてインスリンの作用を強める。

 *β3アドレナリン受容体作動薬・・・褐色脂肪細胞の働きを活発にしてエネルギーの消費量を増やしたりインスリンの働きを妨げる物質の量を減らす。


2.食事療法

糖尿病患者の食事療法においては食事全体に占めるべき炭水化物は50~60%、脂肪は20%、タンパク質は15~20% が推奨されています。
具体的にはご飯を軽く一杯におかずを一品控えめにしてサラダなどの生野菜をできればドレッシングやマヨネーズなどを使わずに食すればおよそのバランスはとれます。
そして高コレステロール血症の人はコレステロールの多い卵黄や肉の脂身を減らすなどが必要であり、腎臓に障害のある人はタンパク質を控えめにします。

食事の時間と回数は3食きちんと摂って間食をしないこと、そして夜食はしないことです。


3.運動療法

運動には体重を減らす効果以外にもさまざまなメリットがあり、一般的に糖尿病患者にとっては運動はすればするほど良いといえます。
ただし、中には運動を制限しなくてはいけない重症患者もいますので医師に相談した上で行う必要があります。
一般的に糖尿病患者に望まれる運動量は1週間に700~2000キロカロリーに相当する運動となります。
参考までに体重60Kgの人が1日平均で30分歩いた場合、1週間の運動量はおよそ600キロカロリーとなりますので、それを目安に1日の運動量の増減調整を行えばいいでしょう。

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